人任せの世の中に危機感を抱く(後編)

中編ではクライアントが建築業者へ質問しながら経験値を探るということを書いたが、ここでは次の段階の話をしたいと思う。

もし仮に信頼できそうな業者が見つかったとしても、まだその業者がいいものを作れるかどうかはわからない。
しかしある一つの条件があれば、わりと簡単に業者の良し悪しをあぶり出すことができる。
その条件とは。

クライアントが”こだわり”を強く持つことだ。

人は皆ライフスタイルも価値観も違う。だから独自の”こだわり”があるはずだ。それを業者にぶつけてみる。
強いこだわりを持つ人は、私から見ればとても魅力的だが、業者によっては、けっこう嫌がる。
嫌がる業者の心理を同じ分野の私が分析してみると。

このお客さん細かいなあ・・
なんかめんどくさいなあ・・
余計な仕事が増えそうだな・・
難しいことはやりたくないなあ・・・

という感じだ。
人任せの業者には、これがぴったりと当てはまるだろう。

逆にクライアントに全くこだわりがなく、「おまかせします!」という感覚であるなら、何も問題はないかもしれない。
そういう価値観も、ありだろう。

少なくとも私はこだわりの強いクライアントを常に選んでいるかもしれない。
そのほうが仕事が楽しい。

いずれにせよ、クライアントと業者との価値観が合わなければ完成後も合わないまま終わってしまう。

私なりの持論がある。
ものづくりをする職人は、まず最初にクライアントのカウンセラーでなければならない。
クライアントの価値観を理解してあげなければその人が本当に欲しいものは作れない。

もちろん100%叶えることができないこともある。
でも価値観を理解すればそれに近づけることはできる。


ここで私のある仕事のやり方を一つ話したい。
私は建築工事を受注して完成させるまで、そのクライアント家族の一員であると思っている。
設計中は自分もその家に住む人間であるかのようにアイディアを膨らませていく。
そして要望を聞き出しながら、このようなパースを作る。


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これはクライアントにプレゼンするために準備するのだが、目的はそれだけではない。
自分が実際に施工するためのシミュレーションもしているのだ。
平面図だけでは見落としがちな部分を探し出したり、製作したものや別業者が設置するものがぴったり収まるかを確認したり、生活する上で支障がないかをチェックしたり。

私は人任せがとても嫌いだ。だからこういうことも自分でやらなければ気が済まない。
自ら図面を書き、自ら現場監督をしながら施工をしていく。これが私のやりかたである。


以前こういう言葉を人から言われた。
「全部一人で抱え込まないで、誰かの助けも借りなさい」
この言葉の意味を私はこう置き換えた。
「人は人と協力し合っていきなさい」

人任せは、協力体制ではない。
丸投げである。

まずは目の前の仕事を、皆しっかりとやろう!
知らないことがあるなら、常に学ぼう!


クライアントを事故に巻き込まないように・・・。





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