寡黙な職人ほど信用できる説

今日は他社の工場へ出向いた。
来週施工予定の現場で合計35枚の収納建具を取り替えることになっていて、
その建具製作をここへ依頼しているからだ。

建具というのは様々なデザインがあり、それを決めるのは自分の仕事だ。
今回は木目の化粧合板を主体とし、縁(ふち)を塗装仕上げする計画にした。
35枚を現場で塗装するとなると、それはもう大変な作業になってしまう。
なぜなら施主は普通に生活をしているため作業スペースも限られてしまい、
なおかつ塗料の匂いなどが部屋に充満してしまうからだ。
僕は建具屋の社長に相談し、工場の一角で塗装作業をさせてもらうことを事前にお願いしていた。

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こちらの職人たちの邪魔にならないよう、離れたスペースを使わせてもらった。
この建具屋とはとても長い付き合いだ。
先代の社長が急病で他界し、現在は息子さんが引き継いでいる。
その息子さん含め4人の職人が働いている。
厳しかった先代の遺志をしっかりと受け継いでいると僕は感じる。

工場では機械の音とラジオの小さな音が聞こえている。
それ以外の話し声はほとんど無い。
時折、製作方法の確認をする会話がポツポツと聞こえて来る程度だ。

実に、寡黙である。

そして、この職人たちの技術はハンパなく高い!
僕は、彼らのことがとても好きだ。
同じ職人として信頼できる。


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この工場には様々な機械が設置されている。
我が工場の10倍ほどの種類は持っているだろう。
1ヶ月だけでもいいから、ここで働いてみたい。
もちろん無給でいい。
すべての製作工程を見せてもらえるなら、お金を払ってでも経験したい。
美しい建具を一から作る工程は、ずっと見ていられるだろう・・・。


職人という仕事は、このように他の優れた職人を見ることで感化されていくと思う。
その意識を絶やさないことがレベルを上げていく唯一の方法ではないだろうか。



かたや工事現場ではこんな労働者をよく見かける。
小一時間作業したかと思えば、喫煙所でタバコを吸いながら仲間とおしゃべり。
それもかなり長い。
戻ってきてしばらく働くとまた次の10時休憩30分間をしっかり取り、
さらに1時間も経たないうちにまた喫煙所でおしゃべり。
12時前には弁当を買いに出かけ、食後はぐっすりお昼寝。
午後も全く同じ行動を繰り返す。

給料泥棒というのはまさにこいつらだ。

そいつらを雇っている社長は、僕の仕事をけっこう珍しそうに見ている。
休憩を取らないから、すごい真面目だな・・・と思っているのかもしれない。

僕は心のなかでつぶやく。

あんたの従業員が喫煙とおしゃべりを減らせば、僕も少しは休めるだろうね・・・。
あんたのお客様は完成を待ち望んでいるはずだから、僕は手を止めないよ。



僕はこう思う。

最高の仕上がりは、口数ではなく手数で決まる!

この説は絶対正しい。





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