音を奏でるための部屋 完成

壁紙が仕上がり、空調設備も完了した。 最後はきれいにクリーニングして完成! 換気設備には「ロスナイ」を取り入れた。 全熱交換器というシステムだ。 これ一台で吸排気を同時に行いながらも部屋の温度を変化させない。 密閉室には最適だ。 お客様はとても、とても、とても喜んでくださった。 お客様のご協力のおかげで僕もじっくり落ち着いて仕事ができた。 契約の際、僕は設計図と全ての仕様書、そして見積もりと工程表を提示する。 この見知らぬ建築屋が特殊な工事をさせていただくために、 そして信用していただくために、 僕はゆっくりと概要を説明する。 そして契約書にお互いの署名をし、工事が始まるのだが、 僕はこの時点ではお客様からの信頼は無いと思っている。 本当の信頼関係が生まれるのは、 工事を完了したあとだ。 お客様が契約書の通りにこの建築屋がいいものを作ってくれたと認めた瞬間、 この人に頼んでよかったと・・・本気で思ってくれたなら・・・ この言葉が出る・・・ 「ほんとうにありがとうございました!」 今日は最高の笑顔でこの言葉をいただいた。 そして信頼関係が成立した。 見知らぬこの僕を信用してくれて、 ほんとうにありがとうございました。 今回の工事ではもちろん改善すべき点も見つかった。 だからこれからも勉強を…

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音を奏でるための部屋9

天井仕上げには「ロックウール吸音板」を使う。 天井は楽器の音が特に跳ね返るため、 このような低い天井には吸音が必要になる。 天井が仕上がったら床仕上げに入る。 床には防音ドアの色味に合わせたダークブラウンの「合板フロアー」を張る。 そして次に床巾木を張っていくのだが、 音響を良くするために壁の角度を変えた4隅は この巾木張りがやりやすくなるように角度計算をしておいた。 それは60度と30度だ。 巾木を付き合わせるときにその角度を2分割すればいい。 うまくいった! これで全ての大工仕事が完了した。 あとは壁紙職人が来るのを待つ。

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音を奏でるための部屋8

防音壁の設置も最終段階に入った。 躯体の梁があった部分も、空間を作りながら防音していく。 最終層の木下地を組んだあとに再びグラスウールを詰めていく。 寝室がある廊下側の壁は、空間部分も含めると厚みが50センチほどになった。 いよいよ防音工事のメインとなる防音ドアの設置を始める。 ドア枠を慎重に、精密に、0.5ミリの狂いもなく取り付ける。 そして重いドアを吊り込む。 いよいよ後半戦だ。

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音を奏でるための部屋7

防音壁の施工が続く。 グラスウールを詰めて、石膏ボードで閉じていく作業を四方同様に行う。 さらに2枚目のボードを重ね貼りする。 とても地道な作業をひたすら繰り返していくが、 頭の中には常に完成したときのイメージが描かれている。 この時点で出来高55%ぐらいだ。

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長〜いテーブル2

連休中はずっと工場で製作を進める。 長テーブルのエッジの厚みを大きくするために エッジ周りだけをさらに複層した。 これはオーナーからの長テーブルだけを厚くしてほしいというご要望から 独自で考案した方法だ。 全体を同厚にするとテーブル自体の高さが上がってしまうため この方法を思いついた。 なぜならテーブル脚は既存使用のため 高さが決まっているからだ 3種類の天板の下地が完了した。 別の2種類がミニサイズに見えるが・・・ 木口の仕上げにメラミン化粧板を貼っていく。 アール加工は特に慎重に行う。 全ての木口を仕上げる。 それから天板を貼るための速乾ボンドを吹き付ける。 いよいよ最終仕上げの段階になる。 規格外のサイズなので仕上げメラミンは中心から2分割することにした。 天板貼り付けが終わったら、エッジの目地払いと面取りをする。 大方9割の加工が終わった。 何とか連休中に下準備ができた。 改装工事の段取りはこれから決めていくが、 下請け業者の見積もりとスケジュールも 集約して施主へ提示する。 結局今月は現場3件の掛け持ちとなる。 これでも制限しているが・・・ 今回はやるしかない。 …

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長〜いテーブル

緊急事態宣言の中、大型連休が始まった。 防音工事の現場はとりあえずお休みにしたが、 僕は別顧客からも注文を受けている。 連休中はどこにも行くことができないし、 誰とも会わないのであればと 工場でひとりで仕事をすることにした。 顧客は以前僕が設計施工した「Bar」のオーナーだが、 その後も長年お付き合いをさせていただいている。 その店はコロナウイルスの影響でずっと閉店せざるを得なくなっているのだが、 その間に改装工事をしたいというご要望だった。 飲食店などが厳しい状況と向き合っている中で、 建築関係の仕事が続けられることは 本当に感謝しなければならない。 そして受注したテーブル製作を連休中にやっておくことにした。 テーブルは3種類作るのだが、 その中でも特注サイズとなるのがこれだ。 長さは3.8メートル 4メートル近くもある単独のテーブルは完全に規格外だ。 合板を複層で組み合わせてその長さを作ることにした。 重さが心配だが、体を痛めないように気をつけなければならない。 幅と長さを決めたら4角をアール加工していく。 明日もゆっくり頑張ろう。

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ドイツと日本の共通点

うちのドイツ人アシスタントは元々友人なのだが、 仕事などの付き合いをしているうちに色々とドイツについての興味も増えてきた。 ドイツ人と日本人は性格が似ているということを以前から聞いてはいたが、 僕のアシスタントと仕事をしているとそれが事実だということを認識できる。 このキーホルダーはアシスタントからもらったものだ。 ちなみに、アシスタントの手作り。 器用であり、忍耐力もあることがよくわかる。 ちょっと一息入れて、ドイツと日本の面白い共通点を書きたいと思う。 それは言語のこと。 僕とアシスタントは普段は英語で話しているが、 こんなことがよくある。 例えば僕がこう問いかける These plasterboards thickness has 2 types that 9.5 Mm and 12.5 Mm. Did you know that? 日本語に訳すと 「この石膏ボードの厚みってさ、9.5ミリと12.5ミリの 2種類があるんだよ。知ってた?」 それを知らなかったアシスタントの口から とっさに飛び出す言葉がこれだ。 Ach so ! これ、ドイツ語だ。 その発音をあえてひらがなで書く。 「あっ そう!」 日本語の「ヘェ〜そうなんだ!」とか「あっ そうだったの!」 とか言うのと意味は全く同じ。 この Ach so ! …

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音を奏でるための部屋6

浮床が終わったら防音壁を作っていく。 石膏ボードを1枚張った下地枠を1スパンごとに立てていく。 浮き天井と浮床に接合して背面に空間を作る。 それからグラスウールを詰めていく。 さらに石膏ボードで閉じていく。 ボードの継ぎ目をコーキングし、ボードをもう一枚重ね貼りする。 このように躯体にはどこも接触していない状態を作る。 梁がある部分は浮き天井に直接接合できないため独自に施工法を考えた。 防振ゴムを躯体に接着させておき、下地枠をゴムに当てて固定する。 四方の壁を順序よく設置していく。 壁の背面は全て空間ができたことになる。

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音を奏でるための部屋5

躯体の基本的な防音が終わったら 防音工事の要とも言える施工を進めていく。 「浮床」を作る。 浮床専用の防振ゴムを水平に設置していく。 そしてきれいにグラスウールを敷き詰める。 躯体周囲には絶縁するためのウレタンボードを貼っているが、 本来は高密度の96Kグラスウールを貼るはずだった。 しかしこの沖縄ではどこの問屋も扱っていない。 昨年に本土の問屋へ問い合わせたが、 送料があまりにも高すぎて断念せざるを得なかった。 そこで仕方なく代用した。 次に5分合板を防振ゴムに乗せていく。 続けて目地をずらしながら2層目の合板を張っていく。 これを6層まで繰り返す。 通常は生コンクリートを流し込んで重い浮床にするのだが、 今回の現場には生コン車もポンプ車も設置することができなかったため 合板複層の浮床にすることにした。 合板とウレタンボードの間にあらかじめ隙間を作り、 2層目の段階でシリコンをクッション材として注入する。 96Kグラスウールならこれをする必要はない。 なぜならウレタンボードはわずかに音振動を伝えてしまうため 完璧な絶縁とはならない。 それで独自にクッションを設け、振動を伝わりにくくしたわけだ。 最終層で再度コーキングを行う。

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